2,時代後れの最先端
サ−クルピュアは阪神大震災後,間もなく産声をあげた.
今から10年ほど前のことである.
地震後の混乱した神戸の街には,いたるところで「人と人とのふれあい」を見ること
ができた.助け合いながら生活をしていたのだ.
地震が起きる前までは,あいさつもしないような近隣住民とコミニュケ−ションをとる
ようになっていた.そして,その人柄を知る
案外いい人であったりする.
携帯電話もインタ−ネットも今ほど一般化していなかった.
あの大地震が人間本来の姿を思い出させてくれたような気がした.
人と人とのコミュニケ−ションは「わずらわしさ」でもある.
しかし,その「わずらわしさ」は人間として最も大切なことであるような気もする.
情報が反乱し,スピ−ドとピンポイントを要求される時代で「サ−クル」など時代後れ
の感は否(いなめ)ない.
ピュアは「出会い」こそあれど,出会いそのものを目的として活動していない.
さまざまな活動を通して,その延長線上に「出会い」が存在する.
「人との出会い」ありき,ではなく,まず「自分との出会い」をするべきだと思う.
映画との出会い,書物との出会い,趣味との出会い,風景との出会い・・・・・
ピュアにはいろんな「出会い」が詰まっています.
デジタル社会においてアナログチックな場所が存在してもいいような気がする.